2017年11月21日(火) 22:46 JST

相続不動産 売却できそうにない空き家の後始末

相続不動産 売却できそうにない空き家の整理
実家の両親ともすでに亡くなっており、亡きの名義のまま10年以上の空き家。  近所から「危険なので何とかしてほしい」と苦情があり、これから相続人で実家をどうするか相談段階。
相続人間で誰の名義にしても異論は無い。
いくらかお金になるのなら相続人たちも欲しいと思っているようです。
 ところが実際は買ってくれる人はおらず、使いもしない家の固定資産税や改修費用のことを考えると、相続人の誰もいらないのが本音です。

【ご提案】
 最近、司法書士会や行政主催の法律相談会などでも、同じような相談を受けています。
社会問題としての「実家の後始末」というキーワードが、トレンドになり始めていることを実感します。

 相続人は実家を離れ、その実家がどのような影響を周辺にもたらしているか想像できないと思いますが、ご近所の方にとっては、長期間にわたる空き家は火災や防犯面だけでなく、害虫発生などの実害も発生する困りごとの原因になっています。出来るだけ早く解決していただくことが、故郷への貢献だと考えてください。

 とはいえ、実際は簡単ではないですよね。容易に売却できるのであればまだしも、引き取り手がなかなか見つからず、しかも、補修にお金がかかるとなれば、放置したくなるお気持ちも分からなくもありません。

 やって頂きたい事として、空き家がまだまだ活用できる状態である場合は、行政に問い合わせて、空き家の活用・処分を行政があっせんしてくれる制度(空き家バンクなど)が無いか聞いてみましょう。行政だけでなく、地域NPOなどの市民団体が空き家活用に取り組んでくれている地域もありますので、その有無も聞いてください。

 次に、近隣住民に迷惑をかけるほどの具体的な問題が発生しているような状態ならば、所有者の相続人として遺産分割の有無に関係なく、その問題を早急に解決してください。補修するか、解体して更地にするかなどが考えられますが、これについても、放置空き家の解消対策として、行政で補助金を出してくれるところも増えていますので問い合わせてみましょう。

 いずれにせよ、これ以上時間をおけば、問題がさらに拡大するだけです。出来るだけ早く不動産所在の行政に相談することから始めてください。

 同時に、相続人全員が事の重要性を共有し、早々に遺産分割協議をして後始末の責任者を決め、その方に名義を移し、その方が不動産の所有者として単独でいろんな手続きができる状態にすることが大切です。

 面倒ですが、大切な相続人としての責務です。頑張って下さい。

(一社)長野県宅地建物取引業協会 中信支部・情報提供委員会でも今後空き家対策の相談窓口の設置を検討しています。